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カメラ・ダイアリーです。COCOROの向くままカメラの向くまま・・・。


by hibari0929

2月になったら「奇跡の人」


1960年代の後半、アメリカのホーム・ドラマで「パティ・デュークショー」という番組があり、 パティ・デュークが双子約を演じて人気があった。元気なアメリカのハイティーンの役を、生き生きと演じていたのが懐かしい。その後「ビリー」「ナタリーの朝」に出演したが、彼女を「時の人」にしたのは、それより以前「奇跡の人」で、ヘレン・ケラーの少女時代を演じた時だった。
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1962年・第35回のアカデミー賞は実に実り多いものだったが、アカデミー助演女優賞は15歳の少女に贈られた。パティ・デュークその人である。受賞作は「奇跡の人」。私のNo.1映画である。モノクロ映画。
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ヘレン・ケラー女史の子供時代、サリバン先生によって言葉を獲得するまでを描いた映画。
ヘレンは言葉を持たない。音も聞こえない。物も見えない。コミニュケーションの手段をまったく知らないまま成長した、小さな野獣である。
途方に暮れた両親が、家庭教師として迎えたのがサリバン先生だった。すでに、何人もの家庭教師がヘレンから逃げ出している。


夕食時、食事の躾を教えようとして始まるサリバンとヘレンのすさまじい格闘劇は見るものを圧倒する。殴り・蹴飛ばし・噛み付き・投げる・引き倒す・料理は散乱する・・バイオレンス映画顔負けの迫力である。


この映画は、言葉の獲得が人間そのものの開花に、いかに重要なのかを教えてくれる。特に有名なのは、「水」という言葉を理解する場面だが、私には映画の冒頭すぐに登場する、ヘレンが干してあるシーツに弄ばれるシーンが印象深い。


この映画ではパティの眼の演技に注目である。必死で何かを求めながら空(くう)をさまよう眼の演技。パティ・デュークは女優人生の総てをこの一作に注ぎ込んでしまった感がある。監督・・アーサー・ペン

実際ヘレンは大変な美少女・美人だった。
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1962年のアカデミー賞
作品賞・・アラビアのロレンス
監督賞・・デビッド・リーン(アラビアのロレンス)
主演女優賞・・アン・バンクロフト(奇跡の人)
助演女優賞・・パティ・デューク(奇跡の人)
主演男優賞・・グレゴリー・ペック(アラバマ物語)
助演男優賞・・エド・ベグリー(渇いた太陽)
外国作品賞・・シベールの日曜日
どういうわけか、モノクロ作品が多い



「奇跡の人」が、2月に入ると、TOHOシネマズの「午前10時の映画祭」に登場する。
奇跡の人というとき、ヘレン・ケラーを思いがちだけれど、私は「アン・サリバン」だと思っている。映画を観てもう一度、確認してこなくちゃいけないのであります。

テレビでは何回か見ているけれど、スクリーンで見るのは何と2回目。中学生の時以来です。


hibari
2017.1.18
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by unjaku | 2017-01-18 20:20 | 映画と女優 | Comments(0)