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by hibari0929
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我らがパラダイス


久々に、笑ったり・悲観的になったり・怒ったり・スリルにはらはら、
という様々な感情に浸りながら読んだ本です。
タイトル「我らがパラダイス」、作者 林真理子。
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毎日新聞に連載されているときから大きな反響を呼んで、
早くも映画化の話が出ているそうです。


テーマは親の介護。
単行本の帯には「介護では、優しい人間がまけるのだ」という少しばかり
衝撃的なキャッチコピーが書かれています。

主な主人公は、邦子・さつき・朝子という三人の女性。
三人ともそれぞれ親の介護をしながら働く女性です。
家族間の、或いは親子の介護現場における、様々な葛藤が描かれていきます。
さらに、三人の女性が働く場所は、入所に何千万とかかる超高級介護施設。
邦子は受付。さつきは施設内のウエイトレス・朝子は看護師と
それぞれ分野が違うのですが、
自分の親の介護と超高級介護施設における手厚い介護の落差に、
割り切れぬ思いを抱いているのが共通で、
その格差への憤懣から、三人の女性がやったことは何だったのか?!
犯罪一歩手前のスリルに、心がわしづかみにされます。
ここに敵役のマネージャー福田氏が絡んで、
最後のクライマックスに突入していきます。


さて、老人たちの選択したパラダイスとは何だったのか?

すでに社会問題化している、認知症の親・連れ合いを抱えて自宅で奮闘している家族は
次々と疲弊して、最悪の場合は悲惨な事件が報じられたりしているのは、周知のとおりです。
介護制度も崩壊寸前で、国はこの問題をどうしようとしているのか?

待機児童の解消の問題には、未来がかかっているせいもあって、
国も自治体も必死に取り組んでいるようですが、
将来のない介護の現場は、まるで忘れ去られたように
格差の問題が取り上げられることもありません。



さりとて
高齢の親を抱える身にとっては他人事でなく、
認知症を発症した親とどう暮らすのか?面倒を見ていけばいいのか、
笑った後の爽快感とは裏腹に暗澹とした思いが残るのでした。


hibari
2017.4.18
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Commented by さなえ at 2017-04-19 18:46 x
>狭い部屋に布団が並べられ、男女同じ部屋に、押し込められているのが実情
というのは、違うようですよ。

両親の介護で、特に父が誤嚥性肺炎で入院、母が腰痛で動けなく、緊急入所が必要で近所の施設をしらみつぶしに調べました。その後父が亡くなり母は骨折入院で、妄想もひどく、痴呆も出、椅子にも座れない状態となり、施設に入れました。

その後、20箇所近い施設を直接見学に行き、調べたのですが、布団の所などありえません。介護者が布団だと介護できません。また施設には種々の規制もありますし。

生活保護受給者が狭い部屋で云々といういわゆる生活保護者を食い物にする業者が問題になってますが、そちらと混同なさっているのではないでしょうか。

高齢者の方がきちんと選挙に行くし人数も多いので若い人たちへの配慮の方が遅れていると思うのですが。
Commented by unjaku at 2017-04-19 20:02
そうですね。当然そういうご意見もあるでしょうね。わかっていました。

問題は格差にありということではないでしょうか。遅れている地域とそれなりに介護の制度が進んでいる地域。
わが息子も介護の職を得ていますが、この現場ほど格差がはっきり出る場所もないとか申します。
もし本当に間違いであるならば、それは幸いということでしょう。林女史が取材したことは間違っていたということになります。
先日、新聞で林真理子女史の対談を見たばかりでしたし、小説の中で読んだばかりのことで、私の周囲にはないことなので分かりません。
私は、本の内容を紹介したまでのことで、真実はわかりません。ただ思うのに、緊急の名のもとに何でもあるのが今の現実なのかなとも思います。それほど切羽詰まった問題なのだとも思います。地域の緊急放送で行方不明になったという高齢者の存在のなんと多いことか。日常です。

高齢者で選挙に行く方が多いのは、ご本人がしっかりとした生活を営んでいる場合ではないでしょうか。

数日後、私もある施設に知り合いから連絡が来た痴ほうの方の状況を確認に行くのですが、今まで行った方によると、ほとんど反応がないと連絡が来ています。以前からよく知った方が行くとわかるらしいのですが、地域で活動をしている人が行くと、ほとんど反応がない。こういう状況にある方は選挙にも行けないのではないだろうかと、話し合うことがあります。

ご高齢の方を取り巻く環境は、劣悪な物から
痒い所に手が届くほどの介護を受けているという格差を、林真理子氏は小説にしたのだと考えています。

この小説のストーリーは私見ではないことを申し上げておきます。
Commented by unjaku at 2017-04-19 20:18
追っていうのも変なのですが、自分の意見のように書いたことが、小説の中にも出てきます。

緊急SOSの施設には認可を受けないで、高齢者を受け入れているところがあっても不思議ではないと思いますし、それは小さな子供たちを受け入れる施設にもあったのではないでしょうか。

緊急の名のもとに、劣悪な環境に弱い立場の人が送られることがあるのなら、それこそ問題ではないでしょうか。
わが地域にある複数の介護施設を訪れるチャンスがありましたが、やはり格差の問題がありました。公のものと私的な高額の施設には
いうべくもない格差が存在するのが現実です。
偏った見方しかできないことをお許しくださいませ。願わくばご一読を。
もちろん林氏の意見がすべてとは考えておりません。
Commented by さなえ at 2017-04-20 14:33 x
その本は、群馬県の無届けの有料老人ホームでの火災で10人の高齢者が亡くなった事故に触発された本ではないかと思いました。夜間、職員がたった1名しかおらず、施錠されていた上にスプリンクラーも付いていないという施設だったようです。過半数が都内で生活保護を受けていた人たちだそうで、貧困ビジネスの犠牲者のように思えました。

両親は見事に貯蓄は使い果たしていて年金だけだったので有料老人ホームは最初から除外しました。母の施設は有料老人ホームではなく老人保健施設です。年金のみが収入源ですが3年間個室に入ることが出来ました。2人室もあり生活保護受給の高齢者が入居してました。収入に応じて費用が削減されるので、保護を受けていても入れます。

特別養護老人ホーム等、認可を受けた施設には生活保護を受けている人たちの方が入りやすいとケアマネさんや福祉事務所の方に伺いました。

問題は、最初に探す段階で適切なケアマネさんに巡り会えるかどうかかも知れません。機械的に捌く人も居れば親身に探してくれる人も居ます。身寄りがない人、痴呆が既に始まっている人が不親切なケアマネや貧困ビジネスの業者に出会うと悲惨な待遇を受ける羽目になるのかも知れません。

妹は姑を有料老人ホームに入れ(現在2箇所目)毎月30万円弱かかるらしいのですが、特養や老健の方が設備も世話も行き届いているように思えます。母は現在2箇所目の老健で先日個室から2人部屋に移されましたが、8万程度なので年金でまかなえています。部屋にはロッカーも引き出しも洗面所も付いていて、医師と看護婦も常駐しています。生活保護受給者を対象とした無届け施設でほぼ全額の月14万円も支払っているという人の記事も読みましたが、こういう貧困ビジネスの摘発や規制、適正な価格と設備への指導などが順次進んでいくのではと希望を持っています。

いずれにせよ、これだけ高齢者が増加しているのですから、対策は後手後手にまわるでしょう。利用者の家族が勉強し、主張し、頑張って探すしかないのかも知れません。認定されていても設備も料金も千差万別です。

母の施設には私と年齢の変わらない人も居て他人事ではなく、私もいつ世話になるかも知れないですが、どうなることやら。
Commented by unjaku at 2017-04-20 16:23
さなえさん 恐縮です。
群馬県の事故思い出します。悲惨な事故だったにもかかわらず、世の中ではすでに忘れられております。
私の世代はベビーブーマーの最後の世代になるのでしょうか?集まるとみんなでよく笑うのです。もちろん病気や親のケアに関することが多いのですが、「俺たち以外に長生きできないかもな。何しろ戦後の食糧不足のせいで、いつも栄養不足、高度成長期に入ったら
合成甘味料。添加物。そういうものを大量に食べてきたから、病気になったらアウトの世界ですぐご愁傷様ぁ~。かもしれないな。そりゃそれでいいよ。あとの世代が楽になるんだから。」自虐的ではありますが、そんな風に分析したりしてお互い笑いあって憂さを晴らしております。「それより問題なのは”親”だよ!死なないもん!昭和一桁世代は、戦争に明け暮れ、男はみんな死んじまって、残った女は子だくさんで、戦後の貧困を生き抜いてきたから強いって!」「そうだよねぇ。長いきだよねぇ。」と感心したりため息ついたり。」
佐藤愛子さんが書いた本。「90歳 何が目出度い」こちらも売れているそうですね。

長寿は目出度いと日本人が本気で思っていたのはいつごろまででしょうか。
認知症の問題がこれほどに深刻になってきたのはいつごろからでしょうか?

私は生まれたところで育ち、結婚して今まで
暮らしております。
「昔はよかった!」と懐かしがる人もおられますが、子供時代に経験したことは、良い話より悪いことのほうが多かったような気がします。

嫁・姑の問題、親の下の世話、場合によっては親族も含め、順番に大家族で女が面倒を見てきたような気がします。挙句の果ての家族不和も当時から見聞きしていました。

昔の歳よりは、死ぬまで現役の人がおおかったような・・・。床に就いたら、食べるものを食べなくなったら、死はすぐそこに来ている。誰しも納得していたのかもしれません。

今は死ぬに死ねない時代。その果てにある荒涼とした風景を誰が予想したでしょうか?
私の父も、無知な母の「お任せします。」の一言で徹底的な延命治療が施され、声を失い、食事の喜びも奪われて、排泄の自立もできず拘束され、どれほど周囲を憎みながら逝ったのかと思うと、今でも父が哀れになります。私が行くと目で「もう嫌だ。自由にしてくれ。」と訴えるのです。

Commented by unjaku at 2017-04-20 16:24
また文字数がいっぱいになって追加コメントになってしまいました。

私も若い時、何度か入院経験があります。その時1度だけですが、ベッドの空きがなくて
寝たきり老人の部屋で数日共にしたことがあります。
こもった臭気、うめき声、・・・訪れる人もなく・・・辛かったです。「この人たちだって若く美しい青春時代があったろうに、子育ての喜びも苦しみも、家族の問題も、それぞれ若さで乗り切った時代があったろうに・・・と思うと涙があふれて止まりませんでした。ついには号泣する羽目となり、病室を逃げ出した私を追って看護師の方が来ました。「明日の手術が恐いの?」私は答えることができませんでした。
この経験が高齢者を取り巻く様々な問題に目を向けるきっかけになったのだと思っています。

答えにならなくてすみません。
林女史が小説の中で訴えた格差の問題。
尊厳の問題。認知症の悲惨の実態。
ぜひ多くの人が自分の問題だもあるのだと気付いてほしいと願っております。
Commented by さなえ at 2017-04-20 21:50 x
私は35歳の時に離婚し、子供3人を連れて帰国しました。専業主婦で10年海外にいたので無い無い尽くしから子供を育てあげた経験からか、大きな病気を何度もしたのに楽天的で、精一杯努力すれば何とかなる。捨てる神あれば拾う神ありと思っています。
どこに居ても、生まれ、生き、老いて、病気をし、死ぬ、これは平等なのでその中でどう生きるか、なぜ生かされているのか、よく考えます。今は施設にいる母より長生きすることが目標です。

施設の母を週に2回から3回洗濯係wとして見舞うのですが、他の見舞客に出会うことはほぼ皆無です。何も出来なくても顔を出すだけでも大喜びしてくれるのに、次は自分たちの番なのになぜといつも疑問です。なるべく他の人たちとも話をするようにしてます。海外では話し相手や読み聞かせ、お茶をサーブするなど様々なボランティアが病院や老人ホームにいるのに日本もそうなれば良いのですが。

あ、私も海外で痴呆症で寝たきりのお婆ちゃんと同じ病室になったことがあります。私が彼女のアイスクリームを食べたと看護婦さんを呼んで騒がれたことも。必死になって私じゃないと言いましたよw。

格差がない社会はありません。それぞれの心の中にも差別はあります。それに負けないこと。自分は差別しないこと。それが職もなく、お金もなく、シングルマザーとして海外から引き揚げてきた私が言えることです。
Commented by unjaku at 2017-04-21 11:18
さなえさん こんにちは。
仰る通りだと思います。

ご苦労なさいましたね。楽天家でいらっしゃいますの?すごいパワーを感じます。

本当に人生はある意味不平等です。生まれながらの不平等を抱えて生きていく人もいます。
そして、生老病死からは、誰も逃れることは
できません。
ひるむことなく精一杯怠りなく生きていきたいものです。
by unjaku | 2017-04-18 20:19 | 本を読もう | Comments(8)