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我らがパラダイス


久々に、笑ったり・悲観的になったり・怒ったり・スリルにはらはら、
という様々な感情に浸りながら読んだ本です。
タイトル「我らがパラダイス」、作者 林真理子。
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毎日新聞に連載されているときから大きな反響を呼んで、
早くも映画化の話が出ているそうです。


テーマは親の介護。
単行本の帯には「介護では、優しい人間がまけるのだ」という少しばかり
衝撃的なキャッチコピーが書かれています。

主な主人公は、邦子・さつき・朝子という三人の女性。
三人ともそれぞれ親の介護をしながら働く女性です。
家族間の、或いは親子の介護現場における、様々な葛藤が描かれていきます。
さらに、三人の女性が働く場所は、入所に何千万とかかる超高級介護施設。
邦子は受付。さつきは施設内のウエイトレス・朝子は看護師と
それぞれ分野が違うのですが、
自分の親の介護と超高級介護施設における手厚い介護の落差に、
割り切れぬ思いを抱いているのが共通で、
その格差への憤懣から、三人の女性がやったことは何だったのか?!
犯罪一歩手前のスリルに、心がわしづかみにされます。
ここに敵役のマネージャー福田氏が絡んで、
最後のクライマックスに突入していきます。


さて、老人たちの選択したパラダイスとは何だったのか?

すでに社会問題化している、認知症の親・連れ合いを抱えて自宅で奮闘している家族は
次々と疲弊して、最悪の場合は悲惨な事件が報じられたりしているのは、周知のとおりです。
介護制度も崩壊寸前で、国はこの問題をどうしようとしているのか?

待機児童の解消の問題には、未来がかかっているせいもあって、
国も自治体も必死に取り組んでいるようですが、
将来のない介護の現場は、まるで忘れ去られたように
格差の問題が取り上げられることもありません。



さりとて
高齢の親を抱える身にとっては他人事でなく、
認知症を発症した親とどう暮らすのか?面倒を見ていけばいいのか、
笑った後の爽快感とは裏腹に暗澹とした思いが残るのでした。


hibari
2017.4.18
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by unjaku | 2017-04-18 20:19 | 本を読もう | Comments(8)