先週は、珍しく映画を2本見た。
いま、もっとも輝いている女優ふたり。
ケイト・ウインスレットとケイト・ブランシェット。
タイプは違うけど、ふたりともゴージャスな女優であることは間違いない。
ケイト・ブランシェット。
変幻自在なひとである。どんな役でも自分の物にしてしまう。
今回は「キャロル」で主人公のキャロルを演じた。
(画像が荒くてごめんなさい。)
離婚を前提にした別居中の
ハイソサエティの美しい女性が、
夫に愛する娘を連れ去られ、
悩みと孤独の不安におびえながら、
えもいわれぬ存在感で、スクリーンの中で匂い立つ。
彼女が愛するもう一人のヒロイン、テレーズをルーニー・マーラーが演じた。
テレーズには恋人がいるけれど
結婚には踏み切れない。
まっすぐに前を見つめるテレーズの横顔が端整だ。
キャロルはテレーズを
「私の天使。天から落ちて来た人。」と呼ぶ。
ラストシーンで、自分を探してやってきたテレーズを見つめて
なんとも表現しがたい微笑を浮かべる。
「やっぱり来たわね。貴女が来ることはわかっていた。
私の天使、天から落ちて来た人。これから新しい人生が始まるのね。」
そんな意味を含んだ微笑だったのだろうか。
ブランシェットが28歳の時に演じた「エリザベス」は、本当に美しかった。
ほっそりと鞭のようにしなやかな体で、エリザベス1世を鮮烈に演じ、
一躍スクリーンのミューズになった。
ケイト・ウインスレット
「スティーブ・ジョブ」に出演していると聞いて、今度はどんな役を演じるのか?
と興味を抱いて観に行ったけれど、ジョアンナ役はケイトにとっては失敗だったと思う。
美しくなかったもの。
長いセリフが飛び交うシーンばかり続いて、正直疲れた。
それに、スティーブはエゴイストで傲慢で、周りの人間を振りまわす。
コンピューターばかりいじっていると、人間に興味を失って、自分の子供さえ
認めようとしないのかと、少々不快でさえあった。
ま・それが狙いなら映画自体は成功なのでしょうが。
途中で帰ってきてしまった。
あまり話題にならなかったけれど、「ヴェルサイユの宮廷庭師」。
去年の秋公開された。
ヴェルサイユ宮殿の庭の一角・「舞踏の間」の建設を任された庭師マダム・サビーヌを演じた。
当時田舎であったベルサイユで、
土にまみれ男たちに交じって仕事をする「女性庭師」のマダム・サビーヌ。
口紅さえつけているのかどうかわからないウインスレット。
巻き毛も乱れて、衣服は汚れ、それでも絶対という存在感があった。
「愛を読む人」のケイトは哀しく美しくスクリーンを凌駕した。
二人のケイト。
これからどんな映画で、私たちを魅了してくれるのだろうか?
hibai
2016.3.1
いま、もっとも輝いている女優ふたり。
ケイト・ウインスレットとケイト・ブランシェット。
タイプは違うけど、ふたりともゴージャスな女優であることは間違いない。
ケイト・ブランシェット。
変幻自在なひとである。どんな役でも自分の物にしてしまう。
今回は「キャロル」で主人公のキャロルを演じた。
(画像が荒くてごめんなさい。)
離婚を前提にした別居中の
ハイソサエティの美しい女性が、
夫に愛する娘を連れ去られ、
悩みと孤独の不安におびえながら、
えもいわれぬ存在感で、スクリーンの中で匂い立つ。
彼女が愛するもう一人のヒロイン、テレーズをルーニー・マーラーが演じた。
テレーズには恋人がいるけれど
結婚には踏み切れない。
まっすぐに前を見つめるテレーズの横顔が端整だ。
キャロルはテレーズを
「私の天使。天から落ちて来た人。」と呼ぶ。
ラストシーンで、自分を探してやってきたテレーズを見つめて
なんとも表現しがたい微笑を浮かべる。
「やっぱり来たわね。貴女が来ることはわかっていた。
私の天使、天から落ちて来た人。これから新しい人生が始まるのね。」
そんな意味を含んだ微笑だったのだろうか。
ブランシェットが28歳の時に演じた「エリザベス」は、本当に美しかった。
ほっそりと鞭のようにしなやかな体で、エリザベス1世を鮮烈に演じ、
一躍スクリーンのミューズになった。
ケイト・ウインスレット
「スティーブ・ジョブ」に出演していると聞いて、今度はどんな役を演じるのか?
と興味を抱いて観に行ったけれど、ジョアンナ役はケイトにとっては失敗だったと思う。
美しくなかったもの。
長いセリフが飛び交うシーンばかり続いて、正直疲れた。
それに、スティーブはエゴイストで傲慢で、周りの人間を振りまわす。
コンピューターばかりいじっていると、人間に興味を失って、自分の子供さえ
認めようとしないのかと、少々不快でさえあった。
ま・それが狙いなら映画自体は成功なのでしょうが。
途中で帰ってきてしまった。
あまり話題にならなかったけれど、「ヴェルサイユの宮廷庭師」。
去年の秋公開された。
ヴェルサイユ宮殿の庭の一角・「舞踏の間」の建設を任された庭師マダム・サビーヌを演じた。
当時田舎であったベルサイユで、
土にまみれ男たちに交じって仕事をする「女性庭師」のマダム・サビーヌ。
口紅さえつけているのかどうかわからないウインスレット。
巻き毛も乱れて、衣服は汚れ、それでも絶対という存在感があった。
「愛を読む人」のケイトは哀しく美しくスクリーンを凌駕した。
二人のケイト。
これからどんな映画で、私たちを魅了してくれるのだろうか?
hibai
2016.3.1