今日は、大好きな映画「風と共に去りぬ」から、
スカーレット・オハラと緑色に関して、hibari流の勝手な考察です。
スカーレット・オハラが緑色の服を着て登場するシーンは3回ほどあります。
前半に1回。後半には2回。
そのうちの2回は特に重要な意味を、持っているように思われます。
これは、映画のスチール写真です。
この衣装を着て、当時のアメリカ映画界を代表する大女優が、
いったいどれほどカメラテストをうけて、さらに製作者の眼鏡にかなわなかったのか?
正確な数はわかりませんが、本命のスカーレット役が決まらないまま撮影はスタートしたのです。
アトランタ炎上シーンです。
あの時のスカーレットはスタントでした。
その撮影シーンをたまたま見に来ていた群衆の中にいたのが、
英国からローレンス・オリビエを追ってきたヴィヴィアン・リーでした。
ヴィヴィアン・リーを見つけたセルズニックは
「ここにスカーレット・オハラがいる!」と叫んだというエピソードは有名ですが、
その翌日のカメラテストを経て、ヴィヴィアン・リーはスカーレット役を射止めたのです。
前置きが長くなりました。
スカーレットの父親はアイルランド系の人物で、アイルランド気質そのままの男性でした。
南部で広大な綿花畑を所有する大農園主でもあり、当時南部は貴族文化の繁栄時代でした。
スカーレットは父親譲りの、頑固で気が短く一途で激しい気性の持ち主でもありました。
アイルランドの国の色は緑です。ポストまでも緑色というお国柄。
このことを思い出すと、スカーレット・オハラのアイデンティティは
アイルランド気質であり、彼女がいざというときに選ぶドレスの緑は
彼女の勝負服なのです。
ウイルクス家の園遊会に招待されたスカーレット・オハラです。
緑を基調としたドレスの美しくチャーミングなこと。
しかし、肩を出したこのドレスが、スカーレットが南部の貴族社会から
はみ出していることを象徴的に表してもいるのです。
この時、スカーレットは幼い時から思いを寄せていたアシュレ・ウイルクスに
愛を告白して婚約してもらうつもりでした。
しかし、
想いを告白したものの、アシュレの心は従妹のメラニーにあることを知り
スカーレットは失恋に追い込まれます。
アシュレの頬を激しく平手打ちし、
そばにあった置物の花瓶を壁に放り投げたとき
同じ部屋で一部始終を聞いていたのがレット・バトラーでした。
この時から、二人のすれ違う心のドラマが始まるわけですが、
一方で、この園遊会にもたらされた知らせが、南北戦争勃発のニュースでした。
そして、この戦争と共に南部の貴族社会は一気に崩壊していくのです。
続きは明日にしましょう。
hibari
2017.8.22
スカーレット・オハラと緑色に関して、hibari流の勝手な考察です。
スカーレット・オハラが緑色の服を着て登場するシーンは3回ほどあります。
前半に1回。後半には2回。
そのうちの2回は特に重要な意味を、持っているように思われます。
これは、映画のスチール写真です。
この衣装を着て、当時のアメリカ映画界を代表する大女優が、
いったいどれほどカメラテストをうけて、さらに製作者の眼鏡にかなわなかったのか?
正確な数はわかりませんが、本命のスカーレット役が決まらないまま撮影はスタートしたのです。
アトランタ炎上シーンです。
あの時のスカーレットはスタントでした。
その撮影シーンをたまたま見に来ていた群衆の中にいたのが、
英国からローレンス・オリビエを追ってきたヴィヴィアン・リーでした。
ヴィヴィアン・リーを見つけたセルズニックは
「ここにスカーレット・オハラがいる!」と叫んだというエピソードは有名ですが、
その翌日のカメラテストを経て、ヴィヴィアン・リーはスカーレット役を射止めたのです。
前置きが長くなりました。
スカーレットの父親はアイルランド系の人物で、アイルランド気質そのままの男性でした。
南部で広大な綿花畑を所有する大農園主でもあり、当時南部は貴族文化の繁栄時代でした。
スカーレットは父親譲りの、頑固で気が短く一途で激しい気性の持ち主でもありました。
アイルランドの国の色は緑です。ポストまでも緑色というお国柄。
このことを思い出すと、スカーレット・オハラのアイデンティティは
アイルランド気質であり、彼女がいざというときに選ぶドレスの緑は
彼女の勝負服なのです。
ウイルクス家の園遊会に招待されたスカーレット・オハラです。
緑を基調としたドレスの美しくチャーミングなこと。
しかし、肩を出したこのドレスが、スカーレットが南部の貴族社会から
はみ出していることを象徴的に表してもいるのです。
この時、スカーレットは幼い時から思いを寄せていたアシュレ・ウイルクスに
愛を告白して婚約してもらうつもりでした。
しかし、
想いを告白したものの、アシュレの心は従妹のメラニーにあることを知り
スカーレットは失恋に追い込まれます。
アシュレの頬を激しく平手打ちし、
そばにあった置物の花瓶を壁に放り投げたとき
同じ部屋で一部始終を聞いていたのがレット・バトラーでした。
この時から、二人のすれ違う心のドラマが始まるわけですが、
一方で、この園遊会にもたらされた知らせが、南北戦争勃発のニュースでした。
そして、この戦争と共に南部の貴族社会は一気に崩壊していくのです。
続きは明日にしましょう。
hibari
2017.8.22
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artfarmandgarden at 2017-08-22 18:06
hibariさん、スカーレット・オハラと緑の記事を
書いて下さったのですね。
ありがとうございます。
彼女のカラーは、なぜグリーンなのか?
hibariさんのお話で理解できたような気がしています。
「風と共に去りぬ」の役に抜擢されたエピソードも
初めて知りました。
瞳、映画の衣装、そしてアイルランドの国の色も。
アイルランドは訪れた事はないのですが
森の中を想像しています。
書いて下さったのですね。
ありがとうございます。
彼女のカラーは、なぜグリーンなのか?
hibariさんのお話で理解できたような気がしています。
「風と共に去りぬ」の役に抜擢されたエピソードも
初めて知りました。
瞳、映画の衣装、そしてアイルランドの国の色も。
アイルランドは訪れた事はないのですが
森の中を想像しています。
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unjaku at 2017-08-23 06:40
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kanafr at 2017-08-24 01:34
私もこの映画、大好きです。不朽の名画だと思います。
何度見ても飽きません。
私は、本を先に読んだんですが、その後映画を観てヴイヴイアン・リーは、まさにスカーレット・オハラそのものだと思いました。レッド・バトラーもまさにレッドバトラーでした。
原作者のマーガレット・ミッチェルは、この1作を出版しただけで、交通事故で亡くなってしまいましたが、たった1作が今でも名著として読まれているなんて、凄いですよね。
何度見ても飽きません。
私は、本を先に読んだんですが、その後映画を観てヴイヴイアン・リーは、まさにスカーレット・オハラそのものだと思いました。レッド・バトラーもまさにレッドバトラーでした。
原作者のマーガレット・ミッチェルは、この1作を出版しただけで、交通事故で亡くなってしまいましたが、たった1作が今でも名著として読まれているなんて、凄いですよね。
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unjaku at 2017-08-24 14:15
Kanafrさん こんにちは。
パリのお天気はいかがでしょう?
日本はもう思考が停止してしまうくらいの
猛暑が復活です。
この映画、リメイクはできないでしょうね。
ヴィヴィアン・リーのスカーレット、クラーク・ゲイブルのレット・バトラーといい、これほど原作のイメージに相応しい俳優は、もうでないでしょう。それに、長編作ですから、お金も必要ですしね。
太平洋戦争を目前にしたアメリカが、こんな贅沢な映画を作っていたとは驚きです。
マーガレット・ミッチェルはレット役を、クラーク・ゲイブルをイメージしながら書いたというのですから、もう驚くしかありません。
パリのお天気はいかがでしょう?
日本はもう思考が停止してしまうくらいの
猛暑が復活です。
この映画、リメイクはできないでしょうね。
ヴィヴィアン・リーのスカーレット、クラーク・ゲイブルのレット・バトラーといい、これほど原作のイメージに相応しい俳優は、もうでないでしょう。それに、長編作ですから、お金も必要ですしね。
太平洋戦争を目前にしたアメリカが、こんな贅沢な映画を作っていたとは驚きです。
マーガレット・ミッチェルはレット役を、クラーク・ゲイブルをイメージしながら書いたというのですから、もう驚くしかありません。