秋の一日に夕暮れが訪れ、あたりが闇に沈むと
小さな虫たちの音が、夜を揺り動かすような大音響となって
窓辺からなだれこんでくる。
誘われるように外へ出れば、
まるで虫の音に体が包まれてしまうような錯覚におちいってしまう。
秋の夜の荘厳な歌。
まるで、夜空へ届けとばかりに命を振り絞って叫んでいるようだ。
長いこと続いた虫たちの饗宴も、冷え込む朝がやってくると
次の登壇者に舞台を譲るように静まっている。
そして朝陽の中で、朝露が光の粒のようにきらめいている。
少し寒いな・・・と感じる朝のいっときに植物が見せてくれる儚い夢のような美しさ。
暖かな昼下がりに林をさまよえば、
どんぐりやカラスウリがお土産になる。
一日は長いのに、一年はあっという間に過ぎる。
「僕は感じる 人生が流れていくのを」とシュトルムは謳った。
そう、決して戻ることなく人生は流れていく。
それなのに、子供たちは未来への輝きとエネルギーに満ち溢れて
夕焼けの中を帰ってくる。
そんな不思議をしみじみ味わう秋の夕暮れ時。
hibari
2017.10.12
小さな虫たちの音が、夜を揺り動かすような大音響となって
窓辺からなだれこんでくる。
誘われるように外へ出れば、
まるで虫の音に体が包まれてしまうような錯覚におちいってしまう。
秋の夜の荘厳な歌。
まるで、夜空へ届けとばかりに命を振り絞って叫んでいるようだ。
長いこと続いた虫たちの饗宴も、冷え込む朝がやってくると
次の登壇者に舞台を譲るように静まっている。
そして朝陽の中で、朝露が光の粒のようにきらめいている。
少し寒いな・・・と感じる朝のいっときに植物が見せてくれる儚い夢のような美しさ。
暖かな昼下がりに林をさまよえば、
どんぐりやカラスウリがお土産になる。
一日は長いのに、一年はあっという間に過ぎる。
「僕は感じる 人生が流れていくのを」とシュトルムは謳った。
そう、決して戻ることなく人生は流れていく。
それなのに、子供たちは未来への輝きとエネルギーに満ち溢れて
夕焼けの中を帰ってくる。
そんな不思議をしみじみ味わう秋の夕暮れ時。
hibari
2017.10.12